給食を食べるのが遅くて昼休みになっても給食を食べていた人って居ませんでしたか?
ええ、私がそうでした。保育園から中学を卒業するまでの12年間給食が大嫌いで、苦手な食べ物が多く、基本的に月10日以上は昼休みまで残っていました。
中学に入ってからは徐々に減り、最終的に苦手な食べ物は友達に渡してました。
魚介類が特に苦手で、魚は勿論、煮干しとか大好きな子が私からいつも貰ってくれて助かりました。
もし、あなたはそのような経験とは縁がない人で、偏食も無い人だとしたら、この記事は変わった読み物として読んでくれて構いません。
さて、今回は、そんな給食を食べるのが遅い人の気持ちや体験を書いてみようと思います。
目次
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教師からの虐待
私が給食が苦手だと気付いたのは保育園の給食初日の事です。
家でも食べるのは遅かったのですが、気が付くまでは魚介類も平気で食べられたのです。
しかし、給食で今でも特に苦手な海藻サラダ(ワカメの酢の物)が出た時に気付いたのです。
『これは身体が受け付けない!』
どうしても食べられなく、教師から何度も口に押し込められたのをよく覚えています。
結局嘔吐してしまい、とても給食を食べられない状態になったので終わり。というのがよくありました。
給食が遅い人は毎回多くて4〜5人という数人規模のものから、1人や2人きりといったことがよくあります。
結局給食が乾いて、捨ててしまったり、トイレに行くと見せかけてどさくさに捨ててしまうといったこともよくありました。
中にはトイレに流し込んで詰まらせてしまうといった猛者も居ます。
大抵叱られるのですが、教師から改善策を提案してくれる事は無かったのです。
給食が遅い人の特徴と待遇
給食を片付けまでに食べきれなかった生徒には漏れなく社会的な罰が下されます。
罰ゲームではなく、制裁です。パニッシュメントです。
皆が教室や外で遊んでるのを羨ましがりながら自分は目の前の「とても食べられるものではないもの」をただ向き合うしか無いのです。
立ち上がろうとすると『食事中に立つな』と叱責されます。
教師の監視から逃れられるタイミングを見つけ、その隙に何とかしなければならないのです。
最悪の場合、5時間目の授業でさえ給食の時間と扱われ、その様子は他の生徒に晒されるので、中には虐めのターゲットになってしまう生徒も居ます。
私の場合給食を家に持ち替えさせられるという事までさせられました。
私の経験談ですが、基本的に給食が苦手、遅い生徒は大抵
- 内向的な性格
- 友達が少ない
- 運動神経が悪い
の三拍子が揃っています。
小学生という小さなヒエラルキーの最下位に位置するのも当然の結果なのかも知れません。
給食を残すという失敗体験からか、自己効力感が無く、ネガティブな考え方をしがちになる人を見てきました。
心理学では、ゴーレム効果*1というものがあり、教師や親がこの子は出来ない子だというレッテルを貼ってしまうと、たちまち子供はダメになってしまうという最悪な効果が発生する。
子供を教育する場であるのにかえって子供をダメにしてしまう給食対応はあまり宜しくないものではないでしょうか?
栄養学を勉強した人としての意見
私は以前、栄養学が学べる専門学校で癌で退学するまで色々と学んできました。
もし、栄養関連の職業に携わることが出来たら、いくつかの野望を実現しようとまで企んでいました。
3つあげますと、
- 副菜の事前選択を導入
- 給食を希望制に変更
- 給食の撤廃
こんな感じです。
給食ってそもそも戦後、貧しい欠食児童対策としてパンなどが一部の学校で配られるようになったのが始まりなのです。
それまでは小学生でも弁当が当たり前だったし、給食も当時の昼食として最低限必要なパンと牛乳や、おにぎりといったものでした。
それがいつしか栄養バランスや食習慣を学ぶ役割として現在の給食になっていったのです。
しかし、最近では給食費の未払いや、大量の残菜が問題視されています。
給食費は月額4000円が相場なので、年間約200日の給食が、4万程度で食べられるのなら嬉しいのですが、我々のような偏食家にしてみれば地獄でしかありません。
大量の残菜には、私のような給食が苦手な人が残したものを含まれています。
給食費を維持しながら栄養バランスの良い栄養士が頭を抱える課題として美味しい給食を作ることが長年受け継がれています。
そこで私は給食を選択制や希望制にしてしまえばコスト削減に繋がるのでは無いかと思っています。
給食アンケートで不人気の給食を撤廃したり、個性的な副菜(郷土料理など)はABコースのような選択制にする事で、生徒に満足してもらえる可能性が増えるのです。
給食教育の目指す道
そもそも楽しくない給食というのは論外だと思いませんか?
現在の給食からは食文化やマナーを学ぶ事に焦点をあてられていますが、何より食事の楽しさを学ばせねばならないはずです。
集団給食における適当なマナーを注意する教師が居たでしょうか?
箸の持ち方や食べ方を教えるのは親です。
教師が教えるのはそこではありません。テーブルマナーもそうですが、楽しさを学ばせるのに強制をしてしまえば意味が無いでしょう。
小学校の頃、同じグループに牛乳を飲んでわざとゲップをするという下品な女の子が居ました。
私はその女から日常的に嫌がらせをされていたので「やめろ」とは言えませんでした。
本当に給食が苦痛でならなかったのですが、いつからかその子は嫌がらせを辞めました。教師に頼んでも大抵相手にして貰えなかったので、最終的に親に頼んでその女の親に言いつけてもらった記憶があります。
給食と心理学
無理やり「勉強をしろ」と言われると逆にやりたくなくなるように、「給食を食べろ」と言われると逆に食べにくくなってしまうような効果があります。
それは、ブーメラン効果*2と呼ばれ、説得しようとすればするほど説得される側が反発して逆効果になってしまうものです。
特に、児童期や思春期で反抗期な学生には特にこの効果が顕著に現れることは明白です。
連合の原理という心理効果を利用したランチョンテクニックというのをビジネスの場では使われます。
これは『楽しい食事』+『打ち合わせ』という記憶をくっつけて『楽しい打ち合わせ』という良い印象にしてしまう技ですが、私のような給食の遅い生徒では、これの逆効果が起きてしまいます。
『辛い給食』+『教師に叱られる』こんな所でしょうか?
例えはさておき、結果的に食事に対してネガティブな印象を持ってしまいます。
家に帰っても苦手な給食の事を思い出し、「また明日も給食かぁ…」とため息をしてしまうのです。
……………
終わりに〜給食生活を終えて〜
中学を卒業して、高校に入った事で長い給食生活から抜け出す事が出来た私は、正直言って幸せです。
しかし、偏食家は特に気を付けるべきなのが栄養バランスの偏りによって病気のリスクが高くなってしまうことなので、専門学校で学んだ栄養バランスと正しい栄養の取り方を意識して食生活をしていくことを心掛けています。
今回の記事はいかがでしたか?
栄養に関する記事も他に書いていますので良かったら是非チェックしてみて下さい(*`・ω・´)
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